かかりつけの病院

声が出なくなった。

色んな要因があれど、目の前のレコーディングは待ってはくれない。
治すしかない。

昨日、家の前の病院へ行ったが、強い薬は出してはくれなかった。
本来なら出されなくて当然の症状なので、案の定だった。

だが、そこをなんとか!
体に悪いのはわかってるが、毎回ではない。
二年に一度くらいの頻度だ。なら大丈夫だろう。
だから頼む!
という話もしたが、出してはくれなかった。

仕事より体です!
勿論そうなんだけど、レコーディングは待ってはくれないんだよぉお〜〜。

フラフラになりながら、帰宅。
でも、この先生を悪くは言えない。
責めることは出来なかった。


そして考えた。
かかりつけの病院。
かかりつけの大病院。
近所の別の病院。

かかりつけの病院では、私の仕事を理解して下さっていて、
数年に一度ほどの頻度で起きる大事件に、
荒療治して協力してくださる。
目的は患部に直接薬を塗ってくれるのと、薬だ。

その病院でもお手上げだったのが、大きなストレスで発症してしまった難聴だ。
紹介状を書いて下さり、通い出したのがこの病院の近くの大きな病院。
入院までしたので、今ではすっかりかかりつけだ。
そこの名医に出会えたお陰で、私は聴力を失わずに済んだ。
ラッキーでしかない。

そこでは、ファイバースコープで声帯まで精密に見てもらえる。
ファイバースコープを入れたまま、声を出して声帯の腫れや動きをみる。
患部に直接薬を塗ってくれた記憶はない。薬も微妙だ。

今回はどちらに行けばいいか迷った。
そしてどちらも遠い。
今日は殺人猛暑。

ツイッターでも皆さんに相談して、いつものが良いと複数お返事を貰えたので、
いつもの病院へ行き、診察時間に間に合えば大きい病院にも行こうと決めた。


猛暑だからか、病院の待合室には誰もいなかった。
先生に全てを話し、いつものようにお願いした。
声が枯れてるので、「かなり前にやりましたが、やりましょう」と出してきたのがファイバースコープだった。

え?こっちの病院でも声帯見てもらえたっけ?ラッキー!
ということで、見てもらった。
大きな病院へ行く手間が省けた。

あ、ちょっと声帯が腫れてますね。高い声が出ないでしょ?

そう言われながら思い出した。
院長先生(担当の先生のお父さん)に、
「もしかして声の仕事してますか?
普通の人の声帯では無いですね。」
みたいなことをファイバースコープを覗かれながら言われたことが大昔あった。
嬉しかったのを覚えている。
まだまだ無名で、先生は柴田淳なんて知らず、歌手だということも告げてなかった時だ。

喉の炎症箇所に直接薬を塗ってもらい、大量の薬を処方してもらい、
自分でコントロールしながら飲むことに。


薬局でも、薬剤師さんがお久しぶりです!!と挨拶しに来てくれた。
なにせ遠いのと、荒療治の時だけ行くので、いつも久しぶりになってしまう。

他の病院では、協力して貰えなくて…。
と言うと、
ここはね、なんとかね、目をつぶってくれるよね!(笑)
最近は特に処方が厳しくなったからね。
でも仕事柄しょうがないよね!

と、薬局の方々まで理解のある方が多く、
こうやって毎回助けて貰ってきました。

熱があることを、言うの忘れてしまったけど、
やはりこちらでも沢山水を飲んで下さいと言われた。


なんとか治るといいな。
そして、なんとか声が出ますように。